錦帯橋は世界遺産に認定されるか

■錦帯橋の真実性■

 錦帯橋は世界遺産に認定されると考える。 ただし前提条件がある。錦帯橋を最初に発明した児玉九郎右衛門の描いた設計図(残念ながら今日、残っていない)それに限りなく近い図面を再現することが重要である。
 今の錦帯橋にはこの点で実はいろんな問題がある。ここでは書けない。お目にかかれる人には直接お話しする。その図面を書くために私は永年研究し日本建築学会で発表した。今の錦帯橋世界遺産推進の運動はこの点が盲点になっている。
錦帯橋の真実性を探るためにはこれを無視する事はできない。端的に表現すると現在の錦帯橋には伝言ゲーム的に誤謬が生じている。創建時の事実が伝承中に(歴代の錦帯橋架替時に)歪んできている部分がある。
 残念ながらいまだに錦帯橋のアーチ形状を円弧だと発言している人がいる。無知な人はそれを信じ込んでいる。昔、釘一本も使っていない錦帯橋という嘘がまかりとおっていたのと同様である。錦帯橋は釘だらけである。天才的な児玉九郎右衛門によって従来の大工集団には想像もつかなかった革新的な技術が発明されカテナリーと言う地球に優しい形状で錦帯橋は創建された。(1673)錦帯橋の世界遺産化にはこの原点を探ることが必須条件である。

錦帯橋はこのカテナリー座標の上に実現された世界でも類まれなる建造物なのである。

これこそが錦帯橋の最も重要な真実性である。